「Webツールを作ってみたいけど、プログラミングって難しそう…」そう思っていませんか?
特に文章整形のときに面倒な 改行や空白の削除作業。これを毎回手作業でやっていると、時間も手間もかかって大変ですよね。
もし、この作業を一瞬で解決する 自分だけのツール が作れたらどうでしょうか?実はそんな便利なツールは、HTMLとJavaScriptだけ で誰でも簡単に自作できるんです。
サーバーの知識も高価なソフトも必要ありません。必要なのは、テキストエディタとブラウザだけ。コピペで動くサンプルコードを実際に試しながら、「改行・空白・タブ削除ツール」 の作り方を学んでいきましょう。
改行・空白・タブ削除ツールについて
この記事では、日々のテキスト編集作業を劇的に効率化する「改行・空白・タブ削除ツール」の作り方をご紹介します。
このツールには、主に3つの機能があります。
1. リアルタイム変換
テキストボックスに文章を貼り付けるだけで、設定したルールに従って不要な文字が自動的に削除されます。ボタンを押す手間がないため、サクサクと作業を進められます。
2. 細かなカスタマイズ機能
ただ文字を消すだけでなく、以下のような詳細な設定が可能です。
- 全角スペース:
- 半角スペース:
- タブ文字:
- 改行:
これらの削除を、チェックボックスのオン・オフで個別に切り替えられます。これにより、文章の用途に合わせて柔軟に整形できます。
3. 簡単な操作性
変換後のテキストは、ワンクリックでクリップボードにコピーできます。また、入力エリアの文章もワンクリックでクリアできるため、次の作業にスムーズに移れます。
プログラミング未経験でも大丈夫です。これらの機能がどのように実現されているのか、次の章で一緒に見ていきましょう。
【実際の改行・空白・タブ削除ツールの動作を試してみたい方はこちらからどうぞ】▼
ツールを動かしてみよう!【コピペで完成】
どんなに便利なWebツールでも、まずは 実際に動かしてみること が大切です。プログラミングは理屈よりも「体験」から始めるのが一番。
この章では、サンプルコードをコピー&ペーストして「改行・空白・タブ削除ツール」を完成させる成功体験を味わいましょう。
手順
- 下記のコードブロックをすべてコピーします。
- パソコンで新しいテキストファイルを作成します。
- コピーしたコードを貼り付け、ファイル名を
text-cleaner.html
として保存します。 - 保存したファイルを ダブルクリック するか、ブラウザにドラッグ&ドロップして開きます。
これだけで、あなたのブラウザ上で「改行・空白・タブ削除ツール」が動き出します。
ソースコード全文
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<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <meta charset="UTF-8"> <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0"> <title>改行・空白・スペース削除ツール</title> <style> :root { --main-bg-color: #f4f4f9; --text-color: #333333; --container-bg-color: #ffffff; --box-shadow-color: rgba(0, 0, 0, 0.1); --border-color: #dddddd; --button-color: #4a90e2; --button-hover-color: #357bd2; --input-bg-color: #fafafa; } @media (prefers-color-scheme: dark) { :root { --main-bg-color: #1e1e2f; --text-color: #e0e0e0; --container-bg-color: #2a2a3e; --box-shadow-color: rgba(0, 0, 0, 0.2); --border-color: #444455; --button-color: #5d5d81; } } body { font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, "Segoe UI", Roboto, "Helvetica Neue", Arial, sans-serif; background-color: var(--main-bg-color); color: var(--text-color); margin: 0; padding: 20px; display: flex; justify-content: center; align-items: flex-start; min-height: 100vh; box-sizing: border-box; line-height: 1.6; } .container { width: 100%; max-width: 800px; 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const outputText = document.getElementById('outputText'); const removeFullWidthSpace = document.getElementById('removeFullWidthSpace'); const removeHalfWidthSpace = document.getElementById('removeHalfWidthSpace'); const removeTabs = document.getElementById('removeTabs'); const removeLineBreaks = document.getElementById('removeLineBreaks'); const options = [removeFullWidthSpace, removeHalfWidthSpace, removeTabs, removeLineBreaks]; function processText() { let text = inputText.value; if (removeFullWidthSpace.checked) { text = text.replace(/ /g, ''); } if (removeHalfWidthSpace.checked) { text = text.replace(/ /g, ''); } if (removeTabs.checked) { text = text.replace(/\t/g, ''); } if (removeLineBreaks.checked) { text = text.replace(/(\r\n|\n|\r)/g, ''); } outputText.value = text; } inputText.addEventListener('input', processText); options.forEach(option => { option.addEventListener('change', processText); }); function copyText() { if (outputText.value) { navigator.clipboard.writeText(outputText.value).then(() => { const copyBtn = document.querySelector('.copy-btn'); const originalText = copyBtn.textContent; copyBtn.textContent = 'コピーしました!'; setTimeout(() => { copyBtn.textContent = originalText; }, 1500); }).catch(err => { console.error('コピーに失敗しました', err); alert('コピーに失敗しました。'); }); } } function clearText() { inputText.value = ''; outputText.value = ''; } processText(); </script> </body> </html> |
なぜ動くのか?コードの仕組みを徹底解説
先ほどコピペしたコードが、なぜ動いたのでしょうか?
実はこのツールは 「HTML」「CSS」「JavaScript」 という3つの言語で構成されており、それぞれが役割を分担しています。
この仕組みを理解すれば、あなたもオリジナルのWebツールを作れるようになります。
HTML:ページの骨組みを作る
HTMLは、ウェブページの 「骨組み」 を作る言語です。入力エリアや出力エリア、ボタンやチェックボックスといったパーツはすべてHTMLで配置されています。
例:入力と出力のエリアを作るコード
1 2 |
<textarea id="inputText" placeholder="ここにテキストを貼り付けてください..."></textarea> <textarea id="outputText" readonly></textarea> |
ここで重要なのが id属性 です。id="inputText"
や id="outputText"
のように名前を付けることで、JavaScriptが「どのパーツを操作するか」を特定できるようになります。
HTMLは“ツールの骨”を作るもの。名前を付けるのは“住所を割り当てる”イメージです

CSS:見た目を整える
CSSは、HTMLで作られた骨組みに 「デザイン」 を加える役割を持っています。背景色やレイアウト、ボタンの形などを設定するのがCSSです。
例:今回のツールでのCSSの役割
body
や.container
→ ページ全体の背景色や配置を調整textarea
→ 入出力エリアの大きさや枠線を設定.copy-btn
.clear-btn
→ ボタンの色やホバー時の動きを指定
CSSがあるからこそ、ツールは「文字だけのページ」ではなく、使いやすい見た目に仕上がります。
CSSは“服や化粧”みたいなもの。中身は変えずに見た目を整えることができます

JavaScript:ツールに命を吹き込む
JavaScriptは、ツールを動かす 「心臓」 のような存在です。ここで処理の流れが定義され、入力に応じて変換やコピーが実行されます。
リアルタイム変換の秘密
1 |
inputText.addEventListener('input', processText); |
この1行で「入力エリアに変化があったら、processTextという関数を実行する」という命令を出しています。
そのため、文字を打つたびにリアルタイムで変換が行われるのです。
文字列変換のロジック
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function processText() { let text = inputText.value; if (removeFullWidthSpace.checked) { text = text.replace(/ /g, ''); } // ... その他の処理 outputText.value = text; } |
.value
→ 入力エリアの内容を取得.checked
→ チェックボックスがONかどうかを判定.replace(/ /g, '')
→ 文字列の中から全角スペース(''
)に置き換える命令です。
この/ /g
という記号の組み合わせは正規表現と呼ばれ、特定の文字列パターンを一括で処理するために使われます。
正規表現というのは“文字のパターンを探すルール”のようなものです

コピー&クリア機能
- コピー
navigator.clipboard.writeText(outputText.value)
→ 出力エリアの内容をワンクリックでコピー - クリア
inputText.value = '';
→ 入力を空文字にして内容をリセット
さらに便利に!改行・空白・タブ削除ツールを改良してみよう
ここまででツールの仕組みがわかりましたね。
次のステップは、自分好みの機能を追加して さらに使いやすく改造すること です。実は、少しの工夫でいろいろな拡張が可能になります。
改造アイデア集
- 複数のスペースを1つにまとめる
例:「これは 文章です」 → 「これは 文章です」
→ 正規表現の+
記号 を活用すると、連続した空白を1つにまとめられます。 - 文字種別ごとのカウント機能
変換後のテキストの文字数を「空白や改行を除いた状態」で数える機能です。文章量を正確に把握したいときに便利です。 - 特定の記号や絵文字の削除
replace()
メソッドを応用して、指定した記号や絵文字を一括削除できます。
これらの改造はすべて、今回学んだ HTML・CSS・JavaScript の知識だけで実現できます。試行錯誤しながら少しずつ改良することで、あなたのスキルは確実にステップアップしていきます。
改造のコツは“ひとつずつ小さく試す”ことです

学習を深めよう!おすすめのリソース紹介
今回の「改行・空白・タブ削除ツール」を通して、HTML・CSS・JavaScriptの基礎に触れました。
「もっとスキルを伸ばしたい!」「他の便利ツールも作れるようになりたい!」と思った方に向けて、初心者におすすめの学習リソースを紹介します。
おすすめ書籍
『確かな力が身につくJavaScript超入門』(SBクリエイティブ)
- JavaScriptを基礎から丁寧に学べる入門書。
- 実践的なサンプルも豊富で、今回のツールのような小さなアプリを自分で作れるようになります。
- 初学者にぴったりの1冊です。
『スラスラわかるHTML&CSSのきほん』(SBクリエイティブ)
- Web制作初心者に最適な入門書。HTMLとCSSの仕組みをやさしく解説。
- これからWebページを作ってみたい方にぴったり。
- レイアウトの基本やスタイルの調整方法など、実践的に学べます。
オンライン講座編
Udemy|世界最大級のオンライン学習プラットフォーム
世界中で利用されるオンライン学習サイト。
HTML、CSS、JavaScriptの入門から応用まで、高評価の講座が数百種類揃っています。
初心者でも動画を見ながら手を動かせるので、挫折しにくいのが魅力です。
Udemyおすすめ講座
【HTML,CSS,JS,PHP,Git,Docker】プログラミング初心者OK! ゼロからわかるWebシステム開発
- 実際に手を動かしながら学べる実践型講座。
- 初心者でも、コードの意味が理解できるよう丁寧に解説されています。
- 自作ツールのカスタマイズや新機能追加にも応用可能。
他にも講座を探したい方はこちら → UdemyのWeb開発カテゴリー講座
まとめ|改行・空白・タブ削除ツールを自作して得られること
この記事では、改行・空白・タブ削除ツール の作り方を通して、HTML・CSS・JavaScriptの基本的な役割と仕組みを学んできました。
- HTML:ツールの骨組みを作る
- CSS:見た目を整えて使いやすくする
- JavaScript:リアルタイム変換やコピー機能など動きをつける
実際にコードをコピペして動かすだけでも、「自分でツールを作れた!」という達成感を味わえたはずです。さらに仕組みを理解すれば、自分好みに改造していくことも可能です。
プログラミングは、身近な課題を解決する小さなツールから始めるのが一番。
今日学んだことを活かして、ぜひあなたのオリジナルWebツール作りに挑戦してみてください。
大事なのは“動かして、理解して、改造する”の3ステップ。これで確実に力がつきますよ

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